1999年5月、2002年3月、そして今回の2006年12月、いろいろな季節の台北を旅したことになる。偶然だと思うのだけれど、これらの年にポルトガルにも旅している。
行くたびに、この街は新しい顔を見せる。MRTは、じわじわと増殖を続けている。
街を這いずり回るうちに見失った方向を修正する「すぐれもの」も現れた。「台北101購物中心」、世界一高いビル。いったい、何をすることやら、この国の方々・・・
1999年に初めて訪れた最初の夜に出かけたのが、「饒河街観光夜市」。台北駅から1駅のった「松山」という駅を降りてすぐのところにある。駅から、夜の空にそびえる「101」が見える。「松山」の位置を初めて実感する。
この夜市のいいところは、ひとすじしかない、という点。まっすぐな通りを市の終わりまで行って、戻ってくるだけ。2002年には「士林夜市」「遼寧夜市」に突撃したのだけれど、通りがいろいろありすぎて、さて今どこの筋を通ってどこへ出たのか?がさっぱり把握できない。
スイカの形をした急須を買った陶器屋さんがなくなっていたり、エッグタルトを買ったお菓子やさんが全く変らぬ商品のラインナップだったり、7年前の夜を確かめるように歩く。
今回の旅で気が付いたのだけれど、1回目の旅でどうしてもダメだった「臭豆腐」の匂いがまったく平気。コンビニの煮込み卵の、八角の匂いも無問題。
今回初めて行った夜市は「華西街観光夜市」。龍山寺のホン近くにあったのに、気が付かなかったディープなスポット。この夜市を語るのは、専門のブログなどに任せるとして、いろんな意味で他とは違う夜市、とだけは行っておきたい。大きく違う点は、まず家族連れや若いカップルがあまりいないこと。ガイドブックにも「オトナの夜市」とある。もし、台北を訪ねられる機会があるかたは、一度足を踏み入れることをお薦めします。すでに日本には失われつつある、
やたけた
な世界がそこにある、から。
8 January, 2006
junco