いらっしゃいませ。
実家から「円盤」をピックアップして持ってきた。何度か分割しなければ持っていける量ではないし、受け入れ側のスペースをどうするか、まだ決まったわけではない。
で、とにかく回してみる。やっぱりCDとは違う。どこが違うって言われても違うの。ジャニス・ジョプリンの「Mercedes Benz」に身悶える。
ジャニスの他に、ストーンズの「Let It Bleed」「Beggars Banquet」「Some Girls」 、Elton Johnの名盤「Tambleweed Connection」、Hollysなんかも持って来た。毎晩少しずつ聴こう。秋の夜長を楽しもう。
80年代は本当にたくさんの「円盤」を買った。まだHMVもVirginもタワレコもなくて(多分)、買いに行くといえば三宮の「Mr.Jacket」だった。輸入レコード店といえばあそこだったなあ。
時代がCDに向かって急転して、CDプレイヤーを買いそびれていくうちに、新譜なんかへの興味もなくなり、FMも聴かなくなり、ひたすら買いためていた「円盤」を回し続けていた。90年代以降の全米ベスト10の記憶がごっそりとないのはそのため。
気が付いたらライブにも行かなくなっていた。1990年と98年のストーンズのライブの他は、あんなに行っていたロック系外タレのコンサートに行くことはなくなった。
ロックコンサートの形骸化された様式みたいなものに飽きたっていうのも理由のひとつだったかもしれない。オープニングで総立ちになって、頭上で手拍子を打ち続け(バラードで前打ちする連中も後を立たず)、ステージ上のやつらが何かを言えば「イエーィ」と唯おうむ返す。アンコールは2度。3度目はなし、そそくさと出口に急ぐ。
もうライブで踊るなんてないだろうなあ、って思っていたら...
2000年のあるライブで私はオープニングからラストまで、ひたすら踊り続けた。手拍子も4倍速でたたきながら。
「ジプシー・キングス」。
ベタなきっかけではあるけれど、ロック以外のワールドミュージックなども聴き始めたのはこのあとだったように思う。
それでも「円盤」コレクションの中には、ロック以外のジャンルも数枚含まれている。毎日少しずつ踊ろう、秋の夜長を楽しもう。
October 29, 2006
junco