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Hōkele Malama Columns

親ページが「Residencial Azul」から「Hōkele Malama」に変わったので、このBlogのタイトルも変わりました。渾身の(とまではいかない)Columnページです。

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Those Hotels #8 名もなきホテル

いらっしゃいませ、

名前はちゃんとあるのである。

ただ、覚えていないだけで。

目的の場所ではないがゆえに、ないがしろにされるのだ。利便性と手っ取り早さ
だけで選ばれたホテル。

トランジットのために、「宿泊しなければならない町」で取ったホテル。

オランダの2泊はまさにそんな滞在。

いいホテルは必要ない。便利であればいいのだが。。。泊まらなければならない状況
というのは、急にやってくる。え?オランダ?2泊(行きと帰りそれぞれ)?聞いてないよ!
アムステルダム?英語通じるの?!

軽いパニックに陥りながらも、電話でなんとか予約したホテル。一泊づつ違うホテル
にしたのは、滞在時間によるものだった。往きは寝るだけだから、空港に近い
ホテルに、帰りはかなりトランジットに時間があったから、観光できるように街中のホテルに。

で、どちらも名前を覚えていない。

だが、その外観、周りの風景、ホテルのレストラン、廊下、部屋の感じ、
をけっこう覚えているのだ。飛行機の中でほとんど眠れずに、じりじりする睡魔と
戦いながら、まだ明るいアムステルダムの平坦な、ただひたすら平坦な
そして退屈な風景をホテルの窓から眺めていたことを。

帰りのホテルは、体力・精神ともにストレスの極致にありながら、
それでもチェックイン係である私は、かなりハイになってフロントの兄ちゃんと
はしゃぎまくったことを。

ホテルの前の通りを、トラムが高速で通り過ぎる。誰も轢かれたりしないん
だろうか。

何もかもがやたら大きかった

「オランダへ行こう」と、思うような要素が私の中には何もなかったのに
(今でもないのに)、割安なKLMという飛行機会社のおかげで、
何度か、その地へ降り立つのだが、

平坦で、

退屈で、

平坦で、

退屈な、

そんな時間がただ通り過ぎ、

そして、帰国した翌年の春には、こいつらが満開となるのである。

今回は2年目の春を迎えた。

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2008年(このときは、泊まらなかったが)夏のアムステルダムで、
ハイネッケンでほろ酔いになりながら買ったチューリップ。

咲かせてみたら、あらびっくり、首がない。

2年目に咲かせたのは今回が初めてで、

ああ、オランダとはやっぱりいい縁があるのだろう、と思う。

じゃあ、オランダへだけの旅行ってするんだろうか。

まずはないと思う。

田んぼのど真ん中にあったホテル、まったく味のしない大盛のサラダを出す
レストラン、従業員の感じのいい笑み、

やはり、名前は思い出せない。






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被写体に恋をしたらシャッターを押し、フワフワしてきたら文章を書き、もわもわしてきたら花に水をやっています。
写真のこと、旅のこと、本のこと、言葉のこと、音のこと、などを描いて撮ってます。

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