いらっしゃいませ、
コード譜ができて、「ブン・チャ、ブン・チャ」の練習を始めたわけだけど、今回のライブは全部で10曲、ポルトガルギターの2コードアドリブ弾きを除いても9曲、そのうち、初めて聴く曲が3曲、ということで、まず曲に馴染む必要がある、と、Kに音源をもらう。以下がセットリスト。
01. Cavalo ruço
02. Laranjeira florida
03. Confesso
04. Coimbra
05. Variações em fado corrido
06. Júlia florista
07. Tudo isto é fado
08. Estranha forma de vida
09. Não venhas tarde
10. A Rosinha dos limões
まったく知らなかったのが、1と3、普段ほとんど家の中では聴こえない4と8。曲に馴染まないと、テンポも取れないし、入り込めない。なので、MP3に入れて通勤時間に聴くようにしたのだけれど...
まずもらった「Confesso」が困った。オーケストラがバックのアマリア版。リズムもわからないし、単に音楽として聴くだけでもしんどい代物。男性版の、ちゃんとしたファドの伴奏のやつを探して入れてもらう。
でもどうなんやろ、初めて聴いたファドが、バックがオーケストラだったり、サックスだったり、ピアノだったりすると、そしてそれがいいと感じると、ずっとそっちがそうだ、って思ってしまうんだろうか。人それぞれだけど、何か結果的に「もったいない、気の毒な」感じがする。私ははじめて聴いたのが、旅先の名も知らぬCasa do Fadoの、おっちゃんのポルトガルギター伴奏でつくづくよかったなあ、と思う。あのリズムが好きなのだもの、オーケストラやピアノの伴奏によるあのドライブ感のなさは、スーパーマーケットや商店街のBGM化された哀しき名曲たちを、何故か思い起こさせる。いくらアマリアでも、ファドには聴こえない。(まあ、この人は「自分が歌えば全部ファドよ」って言っちゃう、愛すべき天才だから、いいのだ。凡人は真似しちゃいけないと思うけどね。)
次に困ったのが、「Estrada forma de vida」、これもアマリア版なのだけれど、ギターの伴奏が「ブン・チャ」でなくて「アルペジオ」。どこまで自由なんだ、この人は。とにかく入れてはもらったけど、アマリアのこの2曲は毎日飛ばして聴いていた。 この曲は、現地練習で、何とか感じをつかまなくちゃ。
さて、コード弾きをしていると、やっぱり合間のベース音もやりたくなる。前述したとおり昔やっていたブルーグラスは、コードの変わり目にギターでベース音を叩く。そういえば、コードの変わり目だなぁ。同じコードが続くところではやらないけど、ファドはやる。これはやっぱり歌の合間のもの、歌手が歌いやすいように、っていうとこからなのだろうか。ベース音の入れ方は、ブルーグラスとは似ているようで全然違うので、Kに入れ方のパターンを教えてもらう。
なかなか身につかないでいると、Kに「ちゃんと弾けないんだったら弾かないように。歌を邪魔したら駄目だから」って言われる。ちょっと哀しくなるけれど、やっぱり弾きたい。じゃあ、弾けるようになって、歌を邪魔しなきゃいいのだ」
実は、弾きたいところでちゃんと弾けるようになったのが、本番前のリハのとき。スリル満点ですね。
まだ、しかしながら、あまり実感のわかなかった、この頃... (続く)
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