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Hōkele Malama Columns

親ページが「Residencial Azul」から「Hōkele Malama」に変わったので、このBlogのタイトルも変わりました。渾身の(とまではいかない)Columnページです。

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さあ、ファドを弾いてみよう #4 ファド博物館はおおにぎわい

いらっしゃいませ、

さて、バイロアルトの名門Casa do Fado「O Faia」には、2周目めの演奏が始まる前に入った。Kが、フロアボーイに「今日は、セニョール・シーコは歌いますか?」と訊く。お店はおぼ満席で、私たちは店の一番奥の、少し高いところの席にすっぽりおさまって、サングリアとビールをちびちび飲みながら、ファドとか聴く。「ファドとか」って書いたのは、ときどきファド以外の曲を歌手が歌うから。スペインの歌とか、フォルクローレとか。そんなとき、気のせいか照明が真っ暗にならない。

ファドが唄われるときだけ、店の照明は落ち、「歌手」は「ファディスタ」と呼ばれるのだろう。

...なんて。

Chicoさんの前の歌手のあたりから人が減っていく。そもそもこの店は団体客が多いから、引けるときは一気である。ミスター・ビーン似のフロア係君が、私たちを演奏フロアのかぶりつき席に案内してくれた。その時には、まだ個人客がちらほらいたのだけれど、後ろから「やあ、よく来てくれたね」って感じでChicoさんが音もなく、それでもでっかく登場した頃には、客は私たちだけ。

こんな感じ。
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「O Faia」貸切、Chicoショー。それでもChicoさんは、力強く暖かい声でさすがの歌唱を聴かせてくれた。いい人だ。

夜はそんな感じで過ごしたのだが、ほぼ毎日出かけた先のひとつが「ファド博物館」。実はこの夏の間、リニューアルのため閉館中。ただ、私たちが行くのは教室で、こちらはずっとあいている。受付で「パレイラ先生いる?」って訊いて、正面左側の階段を下りる。このスクールには色々な人がやってくる。一番多いのはやっぱりポルトガルギターを習う人。おっちゃんから10歳の男の子まで(この子がいちばん上手だった。)歌を習っている人も1人来た。地声で唄うのがやっぱりいいなぁ。楽しそうに数曲歌って帰っていった。伴奏は、パレイラ先生・K・パレイラ先生の生徒さん二人、1人はヴィオラ、こんなうるさい伴奏に負けない声で楽しそうに歌ってた。

そうそう、ヴィオラ。1人だけいたヴィオラの生徒さんは、ベンツに乗るおっさん。ここでもKが「彼女は最近ヴィオラを練習している」って言ったので、彼がギターを貸してくれて、先生やKと一緒のところを写真に撮ってくれた。全部ピンボケだったけど。

このおじさんは、ギター歴は長いらしく、ハイポジで弾いたり、「ディミニッシュ・セブン」とか入れまくったりとか、すべてのコード替えでベースを弾いたりとかするんだけど、そのせいか、いやそのせいで、とにかく「くどい」「やかましい」。「弾きすぎて唄いにくいヴィオラ」って話をたまにきくけど、こういうことか。そこに複数のポルトガルギターがかぶさり(先生とK以外は、弾きたがりばっかりだったし)、生徒さんの友達の男性ファディスタも加わり(教室の生徒じゃないぞ!)、そんなセッションが夕方から、レストランの個室に場所を替えて、深夜まで行われた。みんな、好きなのねー。私はもういいや。はやく寝たい。でも、日本でも、弾く人や唄う人がこんな風に増えて、誰かが何か弾きだして、誰かがそれに被せだして、誰かが好きな歌詞で唄い始める、っていうことができるようになったら、いいな。

CDだけで聴いていたファドだけれど、生で毎日、上手なのもへたくそなのもいっぱい聴くうちに、CDとは違うあることに気づいた。(続く)
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