いらっしゃいませ、
ボーっとテレビを観ていたら、キリンラガーのCMにぶち当たって目が覚める。YMOがRydeenを演ってる。
原始人になったり、沖縄のおばあみたいになったり、する。相変わらず、何着ても似合う細野さん。
懐かしいなあ。っていっても、私は1979からのファンじゃない。幸宏さんのソロのファンだった。で、83年だったか、大阪城ホールの「散開ライブ」に行ったっけなあ。それが最初で最後のYMOだった。
YMOの音を冷たい音だと思ったことは一度もなかった、あの頃から。で、今ちょっと優しいアレンジのRydeenを聴くと、違う意味で、あったかい気持ちになる。未だに、電子音は冷たく、アコースティックは暖かいなんて思っている人はいないだろうけど。
「YouTube」で、このCMを探して観ていて、そのうちYMOの色んな映像を探しているうちに、見つけた。
「トリオ・ザ・テクノ」
貴重な映像。これ、わたしRTで観たぞ。もしかしたら、YMOのファンになったのは、このときからだったかもしれない。あんまり覚えてないけど。
やっと詞ができて、曲がついて、なんと歌も入れてもらうことに。自分で唄ってみたら、やっぱりアレでナニだったので、見るからに淡々とした雰囲気(本当はそうでもないのだけれど)の女性にお願いした。
そしたら、「この歌はさらっと唄わないと重たくなるから難しい。」という意味のコメントがあったらしい。ああ、よかった。感覚が同じの人だった。切ない詩、哀歓のある曲を、情感どっぷりにつかりきって唄われると、確かにうっとうしい。
でも、私が思う以上に、その詞は思い入れの強さが感じられるそうで...確かに具体的な人称や動作を入れてはいるけれど、メロの切り替え部分には違う風景を入れてみたり、普遍を感じられるように工夫をしたつもりだった。んー、やっぱり、第三者からの客観的な視線は大事にしないと。もちろん、その前に自分の作ったものを、客観的に見るクセをつけておかないと、と実感。
で、もちろん、思い出づくり。
22 November 2006
junco
いらっしゃいませ。
「スタート」ボタンを押せば、ターンテーブルが回りだす。アームは自動的に1曲目にセットされる。昔持っていたやつは、手でアームを乗せていた。
布団にもぐりこみ、低音の落ち着いた波を感じながら、しているうちに曲がとまる。「ん?」
そう、「A面」が終わった。円盤をひっくり返さなければならない。これは今も同じ。めんどくさくなって、結局「B面」は聴かずに就寝。
堕落だ。
そういえば、まだCDが出ていなかった頃も、このめんどくささを人々は感じていたようで、縦置きの製品が一度出たことがあった。縦置きであれば、アームを両面に移動できる。確かパイオニアだったような...あれは売れたのだろうか。
「そうか、飛ばされへんのか?」
3曲目を聴きたいと思ったら、3曲目が始まるミゾの部分にアームを合わせる。昔は、ピタっと置けたものだった。
退化だ。
CDプレーヤーなら、シャッフルできるし、A面とB面の境目はない。大滝詠一の名曲「 A面に恋をして」の意味がわからない世代、ハンバーグを焼いているお母さんに、「ねえ、B面も焼いて」とお願いする子どもの微笑ましい逸話も理解不能な世代、が生まれている。
シングルであれば、今はc/w。Coupling with、の略。「I am」を平気で「Me is」という女子高生も、c/wの意味を知っている。
そういえば、Beatlesの「Yesterday」はもともと、「Act Naturally」という曲のB面だった。今は、c\w側の曲が逆に売れてしまうことってあるのかしら。 「あれ?こっちの方がいいやん。」と、盤をB面にしたまま毎日アームをスタートさせることのできた時代ならではのことだったのかしら。アルバムを出すときは、売れ筋の曲をA面、B面の1曲目に置く、なんて戦略もそういえば聴いたことがあるなあ。
November 6, 2006
junco
いらっしゃいませ。
実家から「円盤」をピックアップして持ってきた。何度か分割しなければ持っていける量ではないし、受け入れ側のスペースをどうするか、まだ決まったわけではない。
で、とにかく回してみる。やっぱりCDとは違う。どこが違うって言われても違うの。ジャニス・ジョプリンの「Mercedes Benz」に身悶える。
ジャニスの他に、ストーンズの「Let It Bleed」「Beggars Banquet」「Some Girls」 、Elton Johnの名盤「Tambleweed Connection」、Hollysなんかも持って来た。毎晩少しずつ聴こう。秋の夜長を楽しもう。
80年代は本当にたくさんの「円盤」を買った。まだHMVもVirginもタワレコもなくて(多分)、買いに行くといえば三宮の「Mr.Jacket」だった。輸入レコード店といえばあそこだったなあ。
時代がCDに向かって急転して、CDプレイヤーを買いそびれていくうちに、新譜なんかへの興味もなくなり、FMも聴かなくなり、ひたすら買いためていた「円盤」を回し続けていた。90年代以降の全米ベスト10の記憶がごっそりとないのはそのため。
気が付いたらライブにも行かなくなっていた。1990年と98年のストーンズのライブの他は、あんなに行っていたロック系外タレのコンサートに行くことはなくなった。
ロックコンサートの形骸化された様式みたいなものに飽きたっていうのも理由のひとつだったかもしれない。オープニングで総立ちになって、頭上で手拍子を打ち続け(バラードで前打ちする連中も後を立たず)、ステージ上のやつらが何かを言えば「イエーィ」と唯おうむ返す。アンコールは2度。3度目はなし、そそくさと出口に急ぐ。
もうライブで踊るなんてないだろうなあ、って思っていたら...
2000年のあるライブで私はオープニングからラストまで、ひたすら踊り続けた。手拍子も4倍速でたたきながら。
「ジプシー・キングス」。
ベタなきっかけではあるけれど、ロック以外のワールドミュージックなども聴き始めたのはこのあとだったように思う。
それでも「円盤」コレクションの中には、ロック以外のジャンルも数枚含まれている。毎日少しずつ踊ろう、秋の夜長を楽しもう。
October 29, 2006
junco