いらっしゃいませ、

Wowowで「プロジェクト・ランウェイ Season4」が始まった。前のマンションでは、寝ながらテレビを観ることができたので、時々このシリーズのシーズン1とか2を観ていたことがある。引っ越してからは、寝室にテレビを置かなかったので、深夜帯に放送されるこの番組からちょっと離れていたのだが、年末から旧シリーズを毎日21時ぐらいから3本立てでやっていて、ついつい1から3まで全部観てしまったのだ!
知らない方は、ここで説明するよりは、wowowのサイトか
こちらを観てもらったほうがいいですね。
お帰りなさい。読み終わりました?
まあ、とにかくいい意味でも悪い意味でも主張ばっかりするアメリカ人達の、時おり悪意一杯の言い合いや陰口はこの番組のワンポイントなんだけど、ただもしこれが「服を作る」という作業がなければ、観てたかなぁって思うのです。人がデザインして、0から何かを創っていく過程、そして出来上がったものがとても美しいものであれば、ぐいぐい惹きつけられるのは当然のこと。
そこで、湧き上がってきた思いが、「洋裁やりたい。」
実は20代の頃、やってたのです。洋裁学校に行くのはちょっと大げさな感じもしたので、チケット制のカルチャースクールのようなところで始めました。そこは、スクール形式で1から教えてもらうのではなく、雑誌なり手書きなりで作りたい服のデザインを決めて、布を買ってきて、先生に「こんなの作りたいんですけど」っていきなり相談していました。最初につくったのは後ろにボタン飾りとスリットがあるツイード風の生地のタイトスカート。ちょっとキャリアウーマン風で気に入ってました。生地とデザインが合わない場合もあり、その場合は先生が「こんな風にしてみたら?」って、時には型紙も作ってくださるので、何もわからない洋裁初心者たちが、自由な発想でいろいろ服を作って、かなり楽しかったのを覚えてます。生地は、神戸・三宮の高架下に服地専門店がたくさんあって、お気に入りの店がひとつありました。アニエス・ベーやピンクハウス用の生地のハギレが「横流れ」(人聞き悪いですが)してきていて、アニエスの赤いチェックのウール地でスカートを作ったっけ。そんな、生地探しも、楽しみの一つでした。
さてそのカルチャースクール、経営者が変わって、なんかそれが「その筋」っぽい人たちだったみたいで、チケットも高くなったのもあり、自然に足が遠のいてしまいました。私自身も転職をしたりいろいろあったから、ごちゃごちゃしている間に色んな縁が切れてたなぁ、って、そんなことも思い出しました。
そう、そのクラスで、工業用のロックミシンも使いました。端の始末などに使います。「プロジェクト・ランウェイ」を観ていたら、そのロックミシンを使ったことがない人がちょこちょこいて、周りの人に迷惑かけてるシーンを見て、「えー、私でも使ったことあるのにー」。使い方はどうかな、覚えてないですけどね。でも、何千人もの中から選ばれて、カメラに撮られながら自分の作品を作るのだから、選ばれてからでもいいから、基礎ぐらいやっとけばいいのに、って一人テレビに突っ込む私です。
で、洋裁、再開したいなぁ、と思って。今年いろいろしなければいれないことがあり、その辺りが落ち着いたら実家からミシンを持って来ようと計画してます。で、私の場合、
・ デザイン画はかけない。
・ 型紙は作れない。
・ 相談できる先生はもういない。
わけなので、型紙つきの本がやはり頼りとなります。洋裁をやっていた頃は「装苑」「ドレスメーキング」っていう月刊誌があって、型紙は「ドレメ式」と呼ばれる方法のほうが簡単だと母に言われ、毎月「ドレメ」を買っていたのです。
が、ないのですね、もうその雑誌。「装苑」はあるのだけれど。ファッション雑誌ほど、バックナンバーが使えないものはないから、ちょっと困ったなーって思ってます。大き目の書店でもうちょっと調査してみよっと。今時だから、ネット上になにかあるかもしれない。
今の若い人、洋裁しないのかしらね。確かに、昔より安くて良い服は多いけど、世界にひとつしかないデザインと布の組み合わせを身にまとうのは、私の経験上、非常にエキサイティングなことでした。
まあもうちょっと先のことになるので、それまで「プロジェクト・ランウェイ」の、美しい服の陰の醜い悪口を楽しみましょうかね。